凛と輝く一輪のバラ◉マゼール指揮クリーヴランド管、マジェスケ、ザウダー、アーモンド◯プロコフィエフ・ロメオとジュリエット

20世紀が生んだバレエ音楽の最高傑作のひとつ。マゼールの若い時代の代表的な音盤であって、アカデミー賞など数々の賞を受賞した名盤。

通販レコードのご案内《オランダデッカプレス》GB LONDON CSA2312 マゼール/クリーブランド管 プロコフィエフ ロミオとジュリエット(3枚組)

クリーヴランド管弦楽団に就任して矢継ぎ早に行なった録音のひとつで、同オーケストラとの最初の優れた業績といえる。主人公たちの性格描写の的確さなど、マゼールの才気が輝いている。
 1974年度(第12回) レコード・アカデミー賞 管弦楽曲部門 受賞の同じメンバーによる「ローマの祭り」同様、一級のオーディオファイル盤。カルーショの残党Recording Producer: Michael Woolcock Balance Engineers: Colin Moorfoot, GordonParry, Jack LawらのDECCAによる録音技術が素晴らしく、優秀録音盤としても良く知られています。
 当時最高水準を維持していたクリーヴランド管の精緻で多彩な表現力は、プロコフィエフの込み入った複雑なオーケストレーションを再現するのに相応しく、弱冠43歳のマゼールによる天才的な指揮と推進力の強さは息をのみます。数日で全曲収録されたとは思えないくらいに一つ一つの曲の出来は均一で、曲間の繋がりは自然です。
  • チャイコフスキーの《ロメオとジュリエット》より心の内面を表現した20世紀最高のバレエ音楽の傑作のひとつ。マゼールは音楽の本質を見極めながら、プロコフィエフが音楽に託したバレエ音楽としての華やかさ、物語性、それぞれの場面、情景が持つ描写性を上手に引き出しています。
  • GB LONDON CSA2312 マゼール/クリーブランド管 プロコフィエフ ロミオとジュリエット(3枚組)
その主人公の性格描写の中で極めて魅力的なのは第1幕最後の「バルコニーの光景」でしょうか。ジュリエットの愛くるしさ、美しさ、健気さ、そして強さを感じます。オルガンでジュリエットの思いを奏でていますが、ゴージャスなサウンドによるロマンティックさというよりは輪郭のはっきりした、凛として輝く一輪の薔薇の香り。愛の主題、ジュリエットの主題などの美しいメロディ、決闘シーンなどなど、プロコフィエフの個性的ながらも親しみやすい旋律と生彩にとんだシャープなオーケストレイションを甘ったるく捲れた花びらから香りが滴っているのではなく、マゼールらしさとして特筆される筋肉質の演奏。ストーリーに沿った劇的な解釈や濃厚なロマンティシズムとは無縁な演奏なので期待を裏切るかもしれませんが、裏切られても後悔を感じさせない。マゼールらしい客観性、俯瞰性はここでも多いに発揮されています。
 細部まで緻密に彫琢しつくすマゼールの指揮が冴え渡りキレのあるシャープな表現とそれに応えるクリーブランド管の非常に上手い演奏技術が相俟って、実に見通しよく、また一瞬たりとも緊張感や演奏が弛緩することがないオーケストラの魅力が心ゆくまで堪能できます。DECCA の音作りもこの演奏によく合っています、特に様々なニュアンスが交錯する場面での立体的な響きは実に見事な優秀録音です。ステレオ録音。オランダ盤、3枚組。

1973年6月、クリーヴランド、マソニック・オーディトリアムでの録音。解説書付き。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

品番
34-27329
商品名
GB LONDON CSA2312 マゼール/クリーブランド管 プロコフィエフ ロミオとジュリエット(3枚組)
レコード番号
CSA2312
作曲家
セルゲイ・プロコフィエフ
演奏者
ダニエル・マジェスケ
デイヴィッド・ザウダー
エドワード・アーモンド
オーケストラ
クリーヴランド管弦楽団
指揮者
ロリン・マゼール
録音種別
STEREO
オランダデッカプレス, STEREO 3枚組 (120g), Stamper 4W/4W/2W/2W/3W/5W。

販売レコードのカバー、レーベル写真

GB LONDON CSA2312 マゼール/クリーブランド管 プロ…
GB LONDON CSA2312 マゼール/クリーブランド管 プロ…

コンディション

ジャケット状態
EX
レコード状態
M-
製盤国
NL(オランダ)盤


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オーダーは 品番 / 34-27329
販売価格 4,400円(税込)
 バイロイト音楽祭に史上最年少でデビュー、若干30歳でデッカから専属契約のラブコールを受け録音をスタート。ジョージ・セル死去後空席となっていたクリーヴランド管弦楽団の音楽監督に42歳で就任した。この時期に録音した曲目からは、新しいレパートリーの開拓しながら、セルの伝統を引き継いだ曲目に自分なりの解釈を加えていこうというマゼールの意欲が垣間見えてくる。クリーヴランド管弦楽団との録音の中でも重要なのは、新しいレパートリーを象徴するガーシュウィンと、唯一の録音となった、古典を象徴するブラームスの交響曲全集だろう。
 それまでバーンスタインとニューヨーク・フィルが示した「アメリカ」を象徴する演奏が規範だった、そこにマゼールとクリーヴランド管弦楽団はヨーロッパ的な洗練を導入し、それが欧州の音楽産業の中心の一つであるデッカから発売されたことで、ジャズバンドの音楽という偏重を払拭でき、欧州オーケストラのレパートリーとしても定着されるきっかけになったのではと想像できる。
 ブラームスも冒険をしたと思えるもの。この〝時代遅れの交響曲〟を評判の高かったセルのブラームス:交響曲全集と異なる路線で布石に残そうとする意図がよくわかる。クリーヴランド管弦楽団の精度のままで、テンポやリズムの微妙な揺れでブラームスの耳の奥で聞こえていたであろう、バロック時代の歌を精密な現代オーケストラの響きで出現させんと試みたのはユニークなことである。それがブラームスの交響曲にふさわしかったどうかは、聞き手がブラームスの音楽になにを聴きたいかの感覚次第である。


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