クーベリックが好んだ対向配置の弦楽パートと、名手ぞろいの管楽パートとが一体になって醸し出す奥行きのある音色に魅了される。
ラファエル・クーベリック(チェコ 1914〜1996)は初心者も上級者も楽しめる音楽を聴かせてくれる。この頃のクーベリックはドイツ・グラモフォンでもカラヤンやベームとならんで売り出されていた指揮者で、音楽雑誌でグラモフォンの広告をみると、よくこの3人の顔写真が並んでいたものでした。
その演奏に、ブルーノ・ワルターやフルトヴェングラー ― 柔軟な感受性と潔癖な音楽観、思索的な表情において ― この二人の素質に共通点を見いだすことは不可能ではないが、彼に欠けるものは魔性的な自我である。
通販レコードのご案内《ドイツ・プレス盤》DE CBS 79324 ラファエル・クーベリック バイエルン放送交響楽団 シューマン:交響曲全集/マンフレッド序曲
本盤は、最充実期のクーベリックが手兵バイエルン放送交響楽団と残したシューマン。ゆったりとしたテンポで進められるが、音楽が剛毅で折り目正しく、まったく弛緩しない。まさにドイツ音楽というべき演奏。オーケストラの渋めの音色も作品によく合っている。モーツァルトの一連の後期交響曲集が素晴らしく思えた通り、その自然に流れる抒情性が共通していて好ましい。誰がこんなに朗らかに人間味のある演奏が出来ようか、クーベリックの素朴な音楽作りが、これらの曲にとてもフィットしている。ここ数年、シューマンの交響曲の録音は活発で、そういう中でこの演奏は、「普遍的で古典的な演奏」。若い指揮者が勢い込んで聴かせる生気溌溂ぶりはここにはなく、また個性的指揮者がもったいぶって聴かせる妙に重い神秘性もなく、オーケストラのごくありふれた古典的レパートリーとして処理されている。
首席指揮者を20年近く務めたバイエルン放送交響楽団を退任する最後のシーズン(1979年)に録音。この退任前後にCBSに録音したLP9枚分の演奏は、この名指揮者の最円熟期の芸術の深まりを刻印した名演ぞろい。クーベリックによるCBS録音の劈頭を飾った名演で、1960年代のベルリン・フィルとのドイツ・グラモフォン盤に続く2度目のシューマンの交響曲全集録音となった。
ヨーロッパ屈指の音響を誇るミュンヘンのヘルクレスザールにおけるセッションで収録されたアナログ最後期の名録音でもある。音楽の局面に合わせて繊細微妙に移ろい、対向配置の弦楽パートと、名手ぞろいのバイエルン放響交響楽団の管楽パートとが一体になって醸し出す奥行きのある音色は、まさにシューマン演奏の理想像ともいえる。
通販レコード詳細・コンディション、価格
プロダクト
- レコード番号
- CBS79324
- 作曲家
- ロベルト・シューマン
- オーケストラ
- バイエルン放送交響楽団
- 指揮者
- ラファエル・クーベリック
- 録音種別
- STEREO
コンディション
- ジャケット状態
- M-
- レコード状態
- EX++
- 製盤国
- DE(ドイツ)盤
通販レコード
オーダーは | 品番 / 34-27459 |
販売価格 | 8,800円(税込) |
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