通販レコードのご案内ヴァイオリンの貴公子と呼ばれたミルシテインの、この気品はオーディオにこだわって再生して楽しみたいものだ
《英レインボーFull Dimensional Soundロゴ盤》GB CAPITOL P8313 ナタン・ミルシテイン スタインバーグ ベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲 英初期盤を聴いてしまうと、その香気があるような美しい品性のある音質に魅了されてしまう。演奏家としては同門のハイフェッツと同じく傑出した超絶技巧の持ち主ではあったが、それを前面に押し出す演奏には消極的だった。むしろイザイを通じて身につけた、歌心と美音を尊重するベルギー楽派の優美な演奏スタイルが際立っている。そのためしばしばミルシテンはヴァイオリンの貴公子と称される。同門のハイフェッツやエルマン比してアクは少ない。しかしその音楽は決して退屈なものではなく、時にはフランス流エスプリ色の強い堅固に構築された音楽の中からほとばしる情熱を垣間見せる。
「彼は古今東西最も音が明瞭・透明なヴァイオリニストだ」とイツァーク・パールマン(Itzhak Perlman)は評していたようです。そのミルシテインは練習の虫で「もっと明瞭なフレージングができる指使いを発見したぞ」と友人に話し聴かせる事も多々あったようですが、演奏スタイルは「超絶技巧」を前面に出さず音色もフレージングも非常に明瞭で独特の気品があり、艶やかで匂い立つ様な色気に満ちた素晴らしいものです。録音は大きくCAPITOLモノラル期録音と、英COLUMBIAに分けられる。どちらも良いが、CAPITOLは入手しやすい、これもレアではないが、何時聴いても惚れ惚れするソロ。時代の波に決して風化する事のない揺るぎの無いヴァイオリンだ。
当時勢いを伸ばしていた新興レーベルの米キャピトルと組んだ数多くのレコーディングでも抜きんでた名盤、メジャーレーベル慌てふためいたと言われています。この演奏を聞くとまず、これがスタジオ録音であるが、あたかもライヴのように生々しく、びりびり伝わってくるものがあります。そんな目の前で弾かれているかのような実在感と緊張感があるのは、ミルシテンの感情が深いところから完全に音にのって現れてくるからでしょう。汗が散る様子すら容易に目に浮かぶ物凄い熱演です。このような英国初期LPレコードを入手すると、再生装置にこだわって名演奏を楽しみたいと思うようになる。
通販レコード詳細・コンディション、価格
プロダクト
- レコード番号
- P8313
- 作曲家
- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
- 演奏者
- ナタン・ミルシテイン
- オーケストラ
- ピッツバーグ交響楽団
- 指揮者
- ウィリアム・スタインバーグ
- 録音種別
- MONO
コンディション
- ジャケット状態
- M-
- レコード状態
- M-
- 製盤国
- GB(イギリス)盤
《Full Dimensional Sound》は、1950年代から1960年代にかけて Capitol Records が使用した録音技術の商標であり、リリース・シリーズではありませんでした。《BLACK & RAINBOW》1958年から1959年まで、黒地の外周にレインボーの帯が付き、ロゴが左側、ロゴに沿って縦に「INCOMPARABLE HI-FIDELITY」の文字が入る。1959年以降は1962年まで、黒地と外周のレインボーの帯及びロゴは変わらないが、ロゴに沿って縦に入っていた文字がブルーのラインにかわり、1962年から、ロゴがトップになる。
通販レコード
オーダーは | 品番 / 34-23427 |
販売価格 | 3,300円(税込) |
「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。
長谷裕二さんの説明書きでは、ミルシテインの美音がカラヤンにダメにされたと強調するような書かれ方をしているようですが、その根拠気にかかります。
しかし本盤を聴けば、この楽器の潜在能力をミルシテインが十分に引き出していたに気づくと思います。
一挺のバイオリンがフルオーケストラに引けをとらない存在感を示し、完全に対峙している。ドヴォルザーク、グラズノフのヴァイオリン協奏曲にぴったりではないか、作曲家が個性を押し出した音楽の感動を与えてくれることを如実に証明してくれた演奏です。
○使用楽器
- 1710年製ストラディヴァリウス「Dancla, Milstein」(1934-1946)
- 1716年製ストラディヴァリウス「Maria Teresa:マリア・テレサ, Milstein, ex Goldman」(1945-1992)
○評価
派手さはあまりないものの繊細な高温と濃厚な低音を、その美声で丁寧に奏でる。聴けば聴くほど嵌まる燻銀な演奏。
アメリカ・レコード産業 栄華のシンボル ― キャピトル・タワーとスタインバーグ
設立後ほどなくしてパレスチナ交響楽団を訪れたトスカニーニは、スタインバーグの指揮を大いに気に入り自身のアシスタントとしてアメリカに招き、1938年から1940年までの間、NBC交響楽団を数多く指揮させることになります。以後、ニューヨーク・フィルやサンフランシスコ歌劇場での指揮を経て、1945年、バッファロー・フィルの音楽監督に就任、1952年にはピッツバーグ交響楽団の音楽監督となり、1976年までの四半世紀に渡って良好な関係を築きあげ、途中、1958年から60年にかけてロンドン・フィル、1969年から72年にかけてはボストン交響楽団の首席指揮者も兼任するなどして、退任から2年後の1978年、ニューヨークで生涯を終えています。
スタインバーグの芸風はクレンペラーとトスカニーニに気に入られるだけあってか、無用な感情移入がなく作品の情報を大切にしたもので、それゆえ古典派から近現代作品までレパートリーは幅広く実演では多彩な演目を取り上げ、また、当時、勢いを伸ばしていた新興レーベルの米キャピトルと組んだ数多くのレコーディングでもその手腕を発揮していたものでした。スタインバーグが最も積極的にレコーディングを行ったのはピッツバーグ交響楽団音楽監督の時代で、米キャピトル・レコードのプロデューサー、リチャード・C・ジョーンズと共に行ったピッツバーグにあるシリア・モスクでのレコーディング・セッションの数々は、今聴いても新鮮なものが多い。
時期としてはモノラル後期からステレオ初期にあたり、しかも当時のキャピトルは音の良さでも有名だったため、1952年2月9日から1959年4月16日の7年間にセッション録音された数々はモノラルのものでも聴きやすい水準にあります。特に1956年の録音からはステレオということもあり、スタインバーグとオーケストラの気合いも十分な快演を楽しむことができます。
キャピトル・レコード(Capitol Records)は、アメリカのロス・アンジェルスに本社を置く大手レコード・レーベルの一つで、1942年に作詞家&歌手のジョニー・マーサーが、友人のグレン・ウォリクス、バディ・デ・シルヴァと設立しました。当時のキング音響(現:キングレコード)が日本での契約先でした。1955年、イギリスのEMIに買収される。1956年12月19日、ポピュラー音楽のステレオ録音を開始する。1940~50年代にアメリカン・ポップスの黄金時代を築く。西海岸で最初のメジャー・レーベルに成長した、ジャズ・ボーカルの宝庫でもある。ナット・キング・コール「スターダスト」ほか、フランク・シナトラというスーパースターを擁してアメリカのレコード会社を印象づけた。1958年、ステレオ・レコードの発売を開始。 ハリウッドの本社ビルは、キャピトル・タワーとして観光名所にもなっている。
通販レコードの購入にあたって・確認とお問い合わせは
プライバシーに配慮し、会員登録なしで商品をご購入いただけます。梱包には無地のダンボールを使用し、伝票に記載される内容はお客様でご指定可能です。郵便局留めや運送会社営業所留めの発送にも対応しております。
入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。